中華料理 四海楼

長崎市松が枝町 
 
◼︎設  計 デザインオフィス鴻優 陳 優宏
◼︎施  工 九州建設
◼︎構  造 鉄筋コンクリート造 5階建
◼︎延床面積 1096.03㎡(621.15坪)
◼︎撮  影 石井紀久
 
「四海楼」は長崎ちゃんぽん発祥の店で創業100年という中華料理の老舗である。
 
「これからの時代、企業はナンバーワンではなくオンリーワンであるべきだ」
「独自の持ちうるものをもっと伸ばし、個性あるものにしていくべきだ」
という経営理念がある。
 
まず「四海楼」100年の歴史をひもとき、中国からの留学生のために
考案されたというちゃんぽんの精神を再確認し、今後「四海楼」が
お客様に対して何ができるのかを一つ一つ検証した。
その結果を立地条件、時代や文化、経営面などさまざまな要素に照らし合わせ
物理的に積み上げていった。
 
人通りの多い昼間は空地を一般に開放し、夜は駐車場として利用する。
広場に続く大階段を設け、広場利用の可能性を広げる。
長崎ちゃんぽんの元祖として「ちゃんぽんミュージアム」を設け、
長崎の文化に貢献する。
「時代が空間を創造する」という概念のもと、時代の変化に対応するため、
造り付けでなく動産で中国的な雰囲気を出す。
また、ランニングコストを徹底的に下げ、「対費用効果」として、
掛けた費用に見合う集客を実現させる建築を目指す。
 
実際に来ていただき、見て感じていただきたい。
そのそれぞれが「四海楼」というものに対するオンリーワンであることを信じてやまない。